BBL Aプロ AT 東京文化会館

BBL Aプロ AT 東京文化会館
公式サイトはここ
http://www.nbs.or.jp/stages/1303_bejart/program.html
アフタートークが22時過ぎまであり
大勢のお客様が残っていて、すごく熱気を感じました。
何か本当に
新国立劇場はお客が入っていないんだと、まざまざと実感しました。
さて感想
ディオ二ソス組曲
音楽担当のハジダキス、良い音楽つけたなあというのが実感です。
もしかして既存の音楽に振付をつけたのかもしれませんが。。。
ギリシャの民謡調で踊りとマッチして雰囲気が出ておりました。
まあとにかく「ディオ二ソス」なので
誘惑や(誘惑も悪なのか)遊び、放蕩などもあります。これらが
最後に「祭り」に昇華してディオ二ソスの陰の祭りになっていきます。
そこは男の世界。ここは
価値の転換がベジャールによって行われております。
さらにギリシャ人の案内役を置き
すべての事象を歴史での出来事のように客観的にして
かつ、その中に案内人も飛び込むというのは
すごく面白いと思います。ですからまずは生命を宿すところ、その営みから行わ
れる。生命が生まれるわけで
そこからすべてはスタート。
この辺の一連の流れはベジャール流石だと思いました。
そして、超現実の、昨日一日の特別な(昨日という日は一日しかない)日におい
てカーテンコールをきれいに決めるということは
踊りとは別に舞台としての完結を意味したと思います。すごくきれいでした。
かっこ良い。
「シンコぺ」
最近忙しくて、予習ゼロ。会場でもらったチラシも
BBLのメンバーを確認しようがなかったのので観ていなかったのですが
始まってからもしかして「ジルロマン」の作品ではないかと思って
終わってみたらやはりそうでした。
はっきり、ベジャールとの差をまざまざと感じました。もしこれがベジャール
作品なら
貴重なお蔵入りした作品か、とか考えていたんですがね。
これは、ダンサーの自己の崩壊過程がテーマというか、精神世界を中心に意識的
に内面を描こうとしている分だけ、少しわざとらしくなってしまっておりました。
その分、逆に、わざとらしさの中に凡人的説明が含まれているのでわかりやすかっ
た。すごいパラドックスですね。
アフタートークによると「一瞬の出来事」らしい。まあある一定の水準でしょう
がBBLは解散の方向かな、と思った。
ボレロ
言うまでもなし。エリザベット・ロスが丁寧に、繊細に踊っているのが印象的で
した。この振付の踊りにしては珍しいと思います。
しかしアフタートークでは彼女の話をもっと聞きたかったです。