マラーホフの贈り物 ファイナル AT東京文化会館

マラーホフの贈り物 ファイナル AT東京文化会館
公式サイトはここ
http://www.nbs.or.jp/stages/1305_malakhov/cast.html
全体として手堅いダンサーが集まって無難な公演になった感がありました。
「シンデレラ」
マラーホフは踊る気がないな、とまずは実感。何も感じなかったです

「椿姫」1幕PDD
これ
後半のミュンヘンの踊りを対をなすというか比較されるという構成です。
ですからすごく面白かった。
どちらがよいなんて言えない。ミュンヘンの方はそちらで話したいと思いますが
ラドメーカーが伸びたなあというのが素直な感想。アイシュバルトは雰囲気が椿
姫というよりはジュリエットでした。
彼らは来日の前にいろいろとあったみたいですから。。。
踊りは彼女は外さない。

「ジュエルズ」
この一応ボリショイのメンバーも(笑い)うまいなあと思ったのですが
後半の「白鳥」は??そこで話します

「レ・ブルジョワ」
タマズラカル、良い味出てましたね。これは男のダンサーの醍醐味なんでしょう
ねえ。かっこ良かった。ラスト良かったねえ。フライング気味の拍手が入ったけ
ど。

「ライト・レイン」
振付がいいのと、ミュンヘンのメンバーがとても良かった。
音楽も良かったし、思いもよらない収穫でした。ミュンヘン観たい。

「バレエ・インペリアル」
音楽としてのチャイコフスキー
振付をつけて独自のバレエにするという、バレエ音楽の大家たるチャイコフスキー
にチャレンジしたバランシン。しかしこの作品は成功していると思います。
東京バレエ団も良かったと思います。ただ、
ここでもマラーホフは予定調和的な、事前にサレンコと話していたかの如く
リフトはこの程度という枠を超えていなかった。無理をしていないので
ただ突っ立っているおじさんになってました。汗

ロミオとジュリエット
クランコ版ですが、このバルコニーのシーンはマクミランの方が良いように思い
ました。
シュツットガルドのメンバーには「マノン」あたりの方が良かったかなあ。実力
があるから。
この演目このシーンって、だいたいガラに入ってくるから飽きてしまった。

「タランテラ」
はっきり言うと、この演目にしては最高の出来ではありません。
もっと、もっと盛り上げなければならない。
しかし昨日においては観客は満足していたように思います。
他がつまらなかったからなのか?そんなことはないと思うが。。。。
良い出来のこの演目を観ていないのかもしれない

「椿姫」2幕PDD
ミュンヘンのメンバーによる比較。まあ結局今回はドイツバレエガラに近いわけ
ですね。
ラカッラ。とても良いのです。観た感じのオーラもあるしダンサーの良さをすべ
て持っている。
ただ気になるのは
あの足の甲の使い方。あれは彼女なりのメソッドなのかわからないが終始違和感
があった。それ以外は、とても良かったです。彼女たちの2幕は大変なる贈り物
でした。

白鳥の湖」黒鳥のPDD
これきついことを言うと
チュージン、本調子ではない。さらには
スミルノワ、彼女も急ぎ過ぎ。とりあえずドイツバレエに対する
ロシアバレエの代表としての位置づけならば、ドイツバレエ団のメンバーに持っ
て行かれたな、というのが本音。
終始、何か物足りないまま終わりました。ここで古典を入れてバシッと決めると
とてもかっこ良かったのですが。。。。。古典ではない方がよかったと思います。

「ヴォヤージュ」
この作品はいつ作られたかわかりませんが
今回のマラーホフのためにあるかのごとくの作品でした。
ですから
踊っている、マラーホフ、太ってしまった体もみせて
今の限界だ、しかし私の気持ちを精一杯踊るというようなメッセージを
ひしひしと感じて途中から涙目でしたね。やはり今回はこれに尽きると思います。
彼は
最近では突出したスターであって
最後に「18年間ありがとう」みたいな看板が出ましたが
チケットは取れなかったです。たぶんほとんど通っている私からすると最後の4
回くらいは
常に会場はすいておりました。しかし人気のあったころを忘れていないファンが
来ていた。それはカーテンコールからも容易にわかるものでした。すごく情にあ
ふれた日本人のお客様のカーテンコールだったと思います。このカーテンコール
だけでも行って良かったと思いました。
今は彼のような人気の男性ダンサーはいないです。
ヌレエフは50歳を超えて来日して踊っていたし、バリシニコフもこのような機会
がなかったので何かすごく感慨深いものを感じました。