新日本フィル『第九』AT サントリーホール

新日本フィル『第九』AT サントリーホール
公式サイトはここ
http://www.njp.or.jp/archives/category/program?meta_key=date&pr_year=2012&pr_month=12&pr_day=25
まずはカーテンコールの時に倒れたビオラの方
無事であり、かつ、重傷でないことをお祈りいたします。
さてと
感想。まずは会場の雰囲気について
これは、かなりまずいのではないか?
近く、数席先の方は、わざとしか思えないタイミングでペンをとりだし、その音
がうるさいことといったらなかった、絵を書き始めました。
隣の女性の方は終始プログラムをみておりました。
私も違う本なら、注意するのですが
プログラムなら、いろいろな言い訳されるので
注意しませんでした。しかしはじめから最後まで読むほどのことはないと思うし
もし読むとしても
4楽章の歌詞の内容で十分ではないでしょうか?
さてと演奏は
まあまあ、かなり色々な音が混ざりましたが、指揮者の指示もあることなので仕
方なし。
しかし反面教師で、バイエルンの素直な演奏と音の澄みかたは逆に強調されてし
まった感じです。
指揮者の評価も含めて、私はヤンソンスの指揮も好きなんでしょうし、バイエル
ンの音の出し方も好きなんでしょう。
さてと指揮者については色々と工夫はしているみたいでした。
第3楽章なんか、壮大な考えがあったのではないかと思えるほどに音を積み重ね
ておりました。そこでわかったのは、第九にチャイコフスキー的なアジアの要素
を持ち込んだこと。これが彼の持ち味なんでしょう。
チャイコフスキーは国土の関係もあり、アジア的旋律があると思いますが
同じように第九にアジア的な旋律を響かせるような工夫をしていたように思える
節がどうもあるのです。弦の大草原の中に、ひそかに咲く花のような木管とか。
あと、特質すべきは
合唱と独唱。
ここにメインを持ってきた感じがします。
すなわち、シラーの詩を持って
この曲の最大のメッセ―ジと言わんばかりに。それは大変うまく
独唱のソリスト、ソプラノ、バリトンが特によく、他もそれなりに
そして合唱は大編成で、朗々と歌い上げる、迫力のあるものでした。
これがポイントでしょうか。まあ、数の論理と言うところも無きにしも非ずです
が。
しかし合唱とともに響くソリストの声はすごく良かった。
そんな感じで
とにかく倒れたビオラの安否が気になるコンサートでした。カーテンコールでの
説明した方手際の良さ、コンサートマスターがすぐに駆け付けたことはすごく評
価いたします。