タンホイザ― AT 新国立劇場

タンホイザ― AT 新国立劇場
公式サイトはここ
http://www.nntt.jac.go.jp/opera/20000611_opera.html
舞台装置の柱って
あの世の世界とこの世の世界のつなぎを示すとともに
どちらの世界でも
王国を示す宮殿の柱でもあるんですね。
あの世とはヴェーヌスのいる世界、欲望の世界。
この世とはエリザベートのいる世界。
そしてこの世での住民に多くの役を与えておりますね。
この世とはキリスト教の世界ととらえて良いのだと思います。
第3幕
エリザベートが、この柱に隠されたような十字架に祈りを捧げます。
ではなぜ、柱の中に十字架があるのでしょう?
あの世とこの世のはざまに、キリストが存在するという考えでしょうか。
ないし中間物としてとられているのだと思います。
そしてヴェーヌスとエリザベートが表裏一体とわかった瞬間
この十字架は宙に浮きます。あの世とこの世をつなぐものなんてないのですから。
そういった意味では
面白い演出だったと思います。
まあ、美形も揃っていたし
タンホイザ―以外はそこそこ見られる男性陣でしたから。。
まあ、この名作を
こうした形で堪能できるということは
ある意味幸せでしょう。
この演出はもしかして相当奥が深いかもしれません。
客席の埋まり方が
期待度を示していると言えるんでしょう。
楽しめました。