上海異人娼館

上海異人娼館
公式サイトはここ
http://www.project-nyx.com/
日本は舞台芸術がかなり盛んで世界でもトップレベルの水準を
維持しているなあ、としみじみ感じました。
この日の舞台と別に
芝居も数多く、昨日行われていたでしょうし
歌舞伎も、能楽の公演もあったでしょう。
バレエやクラシックのコンサートもあったと思います。
その中でもかなりの水準を維持していた
作品でした。
大きなくくりで言うと「寺山さんの感性を
唐さんが演出した」と言う感じです。
別の言葉で言うと
わかりやすく、ドラマがあります。
寺山さんにこれがないというわけではないのですが。。。
そして、同作品の映画よりもとてもわかりやすいものになっておりました。
さらには、この作品はエロティシズムにも触れないといけないと思いますが
まあ、中途半端。
私個人からすると、これでも気持ち悪くなるくらい、どんどんと、自分の感性の
領域にまで迫ってきていたたまれなくなるくらいでした。まあ、ですからそれな
りの舞台ではあったのでしょう。まあ、私個人的にはこれでも十分すぎたので
あまり高望みはしませんが、寺山さんの芝居からすると中途半端な感は否めませ
ん。
前もオペラ「サロメ」で言ったと思いますが
役者のヌードというのは当たり前の世界で、あまり裸になれない人は役者に向い
ていないと思います。というかソプラノにも言ったので、舞台の上に立つことに
向いていないと思います。
見せて、観てもらってなんぼ、の世界です。
さてと
感想を。
ほとんど女性と言うことで
男役もきれいで、それなりに舞台上がこぎれいにまとまっておりました。やはり
男は、存在自体に匂いがあるんだなあ、と思った次第です。
ただ、これが昨日はあまり良くなかったように思います。なんか女子高校がこん
な感じなのかというくらい、女のにおいが充満しすぎて「うゎ」って押し寄せて
くる感じがしました。最前列なのでそう感じたのかもしれません。会場、男が多
かったので
少し後ろで男の感じで中和すると良かったかもしれません。とにかく、感想と言
うとこのことが一番で、女性の方が今はパワーがあるし、感性もあるけど、
そして下手な男性と妥協したくはないのもわかりますが、女性だけは限界がある
と本当に思いました。
あと、O嬢の役の女優はわざとミニスカートをはいているのでしょうが、ある程
度、お尻が見えてしまっていると注意したくはなった。裸になれない微妙なライ
ンなのかもしれませんから、感想にも書かなかった。しかし、中途半端は覗きた
くなるというよりも目をそむけたくはなる、そんな感じです。
まあ、そんなこんな、役者とヌードの話ばかりでしたが
演出と踊りはかなり来てます。演出は一言、「うまい」。だから冒頭の、世界の
中で日本は舞台芸術のかなり先端を行くのでは?というコメントになったわけです。
あと踊りは、言い方が悪いですが、バレエの世界なども芝居の方々とコラボする
べき、ときっぱりと思いました。
来月、新国立劇場でダンサーが振付をする公演があるのですが、そこで、昨日の
芝居の中での踊りを超えたものを出せるでしょうか?楽しみでもありますが、予
想は、「無理ではないか」ということ。そのくらいに踊りはさえていた。
さらには黒色すみれ、(あれ、マイクつけていたので音拾っているんですね)、
さらには操り人形と魅せる駒をたくさん持っているので飽きはしない。そして演
出がわかりやすいのでスムーズに考えもしないで終わりました。とても良いこと
だと思います。何かすごくリラックスした気持ちになれたので良かったです。途
中、女性の集団のパワーと言うかひといきれ、には圧倒されましたが。。。
オンシアター自由劇場、から、状況劇場、寺山修司
フランス映画(ジェーン・バーキンの特殊な映画)、さらには戸川純まで
演出家が30年間くらい見続けていた舞台をギュッと凝縮したような特別な空間に
なっていました。
この特別な空間が出来上がった(池袋と言う場所に)一定の期間だけ咲いた
愛の物語なんでしょう。素晴らしかったです。ブラブォー。