マリインスキー・オケ・コン AT 東京文化会館

マリインスキー・オケ・コン AT 東京文化会館
公式サイトはここ
https://www.japanarts.co.jp/concert/concert_detail.php?id=462

いいとこどりのチャイコフスキーと言う感じのプログラムです。
ただ、彼ら、昼間オペラ演奏しているんですよ。オペラを観に行くには、
体力的に余裕がないという人もいると思います。
しかし彼らは本番をやり抜くのだからすごい。マチネとソワレ
両方見るというのは
私でさえ
最後は
ボリショイのバレエで
昼間ルンキナのオデット
夜シプーリナのオデットあたりが最後ですかね。もう無理です。

さてと公演に戻り
公演の感想はというと「ブラヴォー」です。
スゴーーーく感動しました。音楽会はこうあるべきと言う感じです。
すべての音を楽しませていただきました。
まだまだ終わらないでくれー、という感覚は久しぶりのものです。

何が良かったって
チャイコフスキーを大事にして、それを自分のもの(ここではゲルギエフの指揮)において
独特の解釈を加味して、私たち観客に提示してきたのです。
素晴らしい内容でした。

曲目は
素人対象のクラシック入門みたいなものです。
確かに私もこの曲順で
昔、違うオーケストラの公演に出かけた思いでもあります。
だから誰もが親しんでいる曲をこれだけ感動させるのは
普通ではないと思う。
まず
オーケストラの配置から。
第一と対置して第二バイオリン(通常のビオラの位置)
ビオラが第二の隣で
指揮者正面はチェロ。ちなみに
ゲルギエフ
ヤイコの5番で準備してあった譜面台下げさせました。
暗譜の勝負。
そして
第一の隣奥にコントラバス
低音が響いてきました。

この感じは最近のピリオド楽器の演奏などでも
よく見かける配置になっておりましたが
5番では
低音がきれいに出ていたと思う。
その効果を一番感じました。


曲について
まずは
ロミオとジュリエット」から
この曲で
いい感じの音だったので安心しました。それと同時に
チャイコフスキーの曲ですが
やはりストーリーを追うので
昨年のバレエの「ロミオとジュリエット」を思い出しました。
作者が違っても提示するテーマは似ているなあ、
と思って、ぐっとバレエの舞台を思い出しましたよ。
そんな感じで私にはたまらないスタート。シェイクスピアです。


2:ピアノコンチェルト1番
これにはたまげました。
素晴らしい。
ピアノを前面に出し、ゲルギエフも少し下がり気味に
スペースを作るように
弦が囲んだ形ですが
その通りピアノの音が前面に出て響き渡りました。


それとピアノとオケの音の行き来が素晴らしく
うまくはまってしまいました。一音一音大事に聞きたかったです。

ピアノの演奏はまだ、見た目子供なんですが
なんというか、すごくオーケストラに合わせていて(いやたぶんゲルギエフが合わせていたのでしょうけど)
オケの音もでしゃばることなくピアノを引き立てておりました。
なんというか理想的な
演奏でした。もともと
この曲は昂揚的な部分もあるんですが
その昂揚的な感じにうまくはまり、あおられたような気さえします。
これを体験できるのはすごく感動した。2楽章
フルートがきれいでした。

ちなみに
アンコール

メトネルの「2つのおとぎ話より」op20-1
この曲は聞いていた時バルトークかと思いましたよ。

そして、アンコールのアンコールは
同  op20-2
これは聞いている時は全く作曲家が分からなかった。
でも同じだったんだと思った。
番号から対になっているんですね。

休憩はさんで

交響曲5番
まあ、これも実はベタんですよね。
しかし
第2楽章、すごかった。いったん休止しました。あそこまで
観客の気持ちを引っ張ると
聞いている方も次はどうなるんだという気持ちでいっぱいになります。

そしてワルツ。

さらには4楽章と
ご存知の金管と弦が混ざり合うすごい高揚感。
弦は回り、金管は鳴る。まさに
クラシックを聴き始めたときに感じた
チャイコフスキーへの気持ちがそのままよみがえりました。
本日すべての曲でこの気持ちになりました。
よみがえる青春時代というんですかね、
懐かしい昔を思い出しましたね。
ちなみに
オケのアンコール
メンデルスゾーン真夏の夜の夢」のスケルツォ
しかし、
本日のコンサートは素晴らしかった。本当に素晴らしかった。
最近、オーケストラのコンサートに出かけていない自分に気が付いたのと
ピアノのリサイタルにも出かけていない自分にも気づかされました。

うすうすは、室内楽のコンサートに最近行っていないなあ、とは気が付いておりましたが、、、。

バレエばかりに偏っていたなあと反省。

しかし、それも真なり。
バレエの音楽ってチャイコフスキーばかりですからね。と言い訳気味の
解釈で終わり。
楽しかった