ギエム「ライフ・イン・プログレス」  AT 東京文化会館

ギエム「ライフ・イン・プログレス」  AT 東京文化会館
公式サイトはここ
http://www.nbs.or.jp/stages/2015/guillem/
キャスト表はここ
http://www.nbs.or.jp/blog/news/contents/topmenu/post-591.html
東京バレエ団のみの演目があると思っておりませんでした。

 

 


イン・ザ・ミドル・サムホワット・エレヴェイテッド

舞台の中央で「キザ」に決めようぜ、と言わんばかりに決まっておりました。
これって、ダンサーを見せるために置いた演目ですよね。
その効果は十分にありました。


ドリーム・タイム

まあ、キリアンの振り付けが武満さんの音楽と一致して
私のわからんない世界に連れて行ってくれました。
そうとしか言えない

休憩(ダンスを見せる、前菜は終わったという感じ)


テクネ

これがこの日のメインでしょうねえ。
「バイ」は気持ちはいるしねえ。。。
十分にまだやれるなあ、と思った次第。
自然と人間の調和を感じました。
この後の演目との関係からは
人間の誕生。いや、ギエムという生命の誕生でしょう。
回転も順回転。
生命誕生の一シーンです。生命の源の大樹が中央。


デュオ2015

ここはトランスジェンダーと私は感じました。
同性の男の踊りを、茶化すようにたまにはいるギエム。
そこには性別を越えた存在があるように思えました。
こんなこと言っても
それぞれ単独の演目なんですが
すべて流れがあった。


ヒア・アンド・アフター

そして、ここで女として、人間としての完成。生きること、成長するということを感じました。
それはパートナーとともに歩む生活。
別の女性とのデュオだからどうのこうのではなく
すごく前向きな気持ちを感じた。
その前の男どもの踊りとは別に。


バイ

休憩はさんで
すごく盛り上がる雰囲気の中で(第2幕で、生命の誕生から、人生まで演じきった感じがしましたから)
サヨナラの演目「バイ」。
まさに
あのドアは産道に通じるのでしょう。
生まれてきて去ってゆく。
産道を通って去っていくのはおかしい。
最後は自分のDNAを持った人とともに去っていくのでしょう。
そう、ダンサーの正式な
引退。(たぶん、世界バレエフェスなどでまだまだ踊ると思う、そのくらいの物は感じました。)
途中、シューズを脱ぐシーンがあるのですが
そこでダンサーと決別。
そのあとは踊りたい気持ちでのみ踊り続けたという感じがして
すごく本人に重なりましたねえ。

こうやって
単独の演目を
さも、地球誕生、人類誕生から
自我の存在、それを操る自分を提示して
それから、その自我との決別、という一大ストーリーがあったのかなあと思いました。
これって勝手な妄想ですよ。
そしてカーテンコール。

長く、そしてみんなからの花束がすごかった。
みんなギエムのことが好きだったんだなあと思うシーンでした。

素晴らしかったよ。
地元で最後踊るのだが、
「バイ」でお別れと思った私はあまちゃんかな?