カルメン :神奈川県民ホール

カルメン :神奈川県民ホール
公式サイトはここ
https://www.kanagawa-kenminhall.com/aichi-sapporo-carmen/

衝撃のラストシーン。恋の行方は?みたいな
ラストシーンですねえ。ある意味非常なシーン。


 オケの音のロマンティックな響きと軽やかな流れはとても良い。

音の出し方のツボを得ている。私は指揮者を存じ上げないが
しっかりとした音を作る方なんでしょう。
オケも、とても良い音を出していたと思う。このままいろいろなオペラにチャレンジしてほしいくらいです。

そして合唱隊に踊りを付けていたということも
踊りをかなり前面に押し出しているKAATとともに
すごく素晴らしい効果を生み出していて、舞台全体の雰囲気をとても良いものにしていると思う。
演出も
ショービジネス、普通の女の子、いやスター(普通の女の子のわけないか)の恋愛という一面では
すごく説得力があるし、ミカエラのオーディションに至っては
なるほど、と思う部分も多い。

全体のバランスがオケがとても良い音を出し、合唱隊が頑張り、ソリスト
が頑張ったおかげで
すごく良いものに仕上がったと思う。

きれいな流れで、恋愛ドラマを見せられた気になるから不思議なものです。
そして、スターの栄光と影の部分も、実際に歌手たちの表と裏の部分を感じられたのではないか、と思うほどに
うまく出来上がっている。

見終わって、衝撃のラストシーンをみて、うーん、とうなるほどである。

ソリストの出来も、かなり上がってきていて、
全体の中で見劣りをするものはほとんどいない。
というか
県民ホール、ゲネプロ、2階で見たのだが、2階は屋根があるので音が悪いのではないかな?
と主催者には耳の痛い言葉かもしれない

しかしこのプロダクションの権利はどこになるのかわからないが、
次だれがどんな形で演じるのか?どんな風に変化していくのか楽しみなプロダクションになったと思う。

物語は途中ダレルことがなく一気に進むという
ストーリー性に変換できたことは演出の勝利かもしれない。
蛇足ながら
休憩時、普段東京の、深国立劇場や上野で出会う人たちに出会ったということでも
東京から人を呼べた舞台だったといえる。
どんどん神奈川県のオリジナリティを出していってほしい。

その意味ではすごく有意義な舞台なんだと思う。

最後に、フリーな気持ちでいること、そして自分の気持ち以外何物にも束縛されない
自由さ、その匂いがプンプンする、また、それを自由な演出のもと表現した
とても良い舞台だったと思う。

今回のチケット
こんな良質の舞台になるとは思わなかった。やるなあ、と思う。