庭劇団ペニノ「笑顔の砦」  AT KAATスタジオ

庭劇団ペニノ「笑顔の砦」  AT KAATスタジオ
公式サイトはここ
http://niwagekidan.org/performance_jp/804
KAATのサイトはここ
https://www.kaat.jp/d/toride
いやーー、これは難しい芝居です。
人により、その時のコンディションにより観たときの印象が変わるでしょう。
本当にその場限りの空間を
どう演じるのか?どう感じるのか
役者たちと観客の間で
たまたまな関係でその評価が変わると思います。
たぶん、
実際に舞台上で食べているものも
毎回異なるのだろうし、吸い込むたばこも
その本数は毎回異なるのだと思う。
観ているほうもそれを許容できるか?問われているような気さえする。
それで
「砦」と来たか?と思う。
劇中にマカロニウェスタンが流れるがそこでも
砦は出てくるでしょう?
その砦とどう違うのか?
同じなんでしょうねえ。ただ生活して時を重ねる場所。
他人にもなんら介入されることなく、
そして他人に介入することもなく、生活する場所。ただ自分の空間として守るべき場所、なんでしょう。

プロットとすると
となりに引っ越してきた家族の娘なんか
こちら側の砦の中の若い衆と何か出会いがあっても良さそうなんですが
それもない。この期待を裏切る感は半端なかった。
だったら隣の家族に娘なんかいらないじゃん。しかしどんな人が引っ越してくるかわからないから
何でもありです。
ようは砦を守りさえできれば。

当たり前のことのようで
疑問に感じずにその場を楽しみながら年を重ね、居続ける。
それを当然のごとく
受け入れる主人公。
そこに生産性はあるのか?とか考えたら
この芝居には負けるな。

自分でオプションを考えながら観ていたほうが
面白いのではないかな?
それも自分を客観的にみてさ。
そんな感想です。

最後に
どうでもいいが
すごい分厚いチラシの束をもらえます。今これだけの劇団が公演をやっているのか?と思う。
チラシを見ながら
あまり業界人ずらしないで、役者であることを隠すくらいでちょうどよいのではないか、と思った。
これは芝居の感想と別のはなしです