メゾソプラノ:櫻井まゆこリサイタル AT Hakujyu hall

メゾソプラノ:櫻井まゆこリサイタル AT Hakujyu hall
公演のサイトはここ
https://www.voicefactory.jp/schedule/2018-12-20-櫻井まゆこ-メゾ-ソプラノリサイタル/
まずはホールの音響が良いので、何とも言えない部分はあるし
あの大きさでは声楽のリサイタルは響き渡るので
評価は難しいです。
それにこのホール、舞台から客席が下に広がっている感じがするので
声の広がりと席の配置が一致していない。
そこがすごく気になりました。

歌手について:
しぐさに余裕がない感じはしました。まだ若いんですね。
少しづつ余裕をもって歌えれば
どんどん成長すると思います。
顔にも余裕ができてくると歌うときに
表現の幅が増すと思います。そうなると
どんどん魅力が出る。

あとホールの中で
声が天井まで響いていた感はすごく感じる。
ホールが「声」で響いていました。
下手に反射してくるかな、と危惧したがそんなことはない。
あれは天井にあるもので音を反射しないようにしているのか不思議な感じがした。

でも
2か所くらい、ミスがあったかな。

みんな名オペラで
名アリアばかりなので、
そしてさらに
曲が良いので、いろいろと頭の中で補充しながら聞いておりました。
伴奏がピアノということは「声」が主役。
でも
オペラ全体を自分で補完しながら聞いていた。
全ていいシーンばかりですよ。

前半
カルメン

サムソンとデリラ

共にメゾソプラノが主役です。それもあくが強い役。
そして魅惑的な女性。
そしてフランスの作曲家。


ドニゼッティ
「ラ・ファボォリータ」

これは良かった。元の曲もよいのだが、
伴奏も良かったし歌がうまくのっていました。
フィオレンツァ・コッソットのパターンです。

 


後半

「カヴァレリア・ルスティカーナ」
あの間奏曲のピアノソロ
アリア
「ママも知る通り」ここでは
ピアノが嫉妬という雰囲気が出ていた。間奏曲から流れはとても良かった。
まああの間奏曲はピアノ一台だと趣が変わるな、と思いました。
メロディラインをピアノでは意識しなければならない感じがした。


「イル・トロバトーレ」


アイーダ
劇的に終わる曲ですよね。確かに
はっと終わりました。
こういう時は拍手と余韻が難しいバランスです


ドン・カルロ

ヴェルディで終わるんですね。オペラはイタリアはヴェルディ
この意図はすごく感じた。

カーテンコールも
だんだん慣れてくると
堂々としたものになっていくと思います。
まだ、やった感が先に出ていて
ベテランのソリストのゆとりというものがなかったですねえ。

最後に関係ないが
客席、次の曲は何?これよ、という感じの小さな会話や
早く帰りたいというようなものを感じたので
注意しようかと思ったくらい。

これは疲れないコンサートなので、
声に酔いしれるほうが楽なのに、と思った次第。
そのうち客に選ばれる存在になるでしょう。