フランス映画祭「See you up there」

フランス映画祭「See you up there」
 
公式サイトはここ
http://unifrance.jp/festival/2018/
この映画はここ
http://unifrance.jp/festival/2018/films/61/
Au Revoir Là-haut(原題)」
何気なく気が付いたことは
100年前はまだ第一次世界大戦だったということ。
逆に今後100年にいろいろなことが起こるであろうということは
考えさせられた。
そして、その大戦末期。戦争が終わろうとしているのに
死にたくはない。そんな当たり前の感情の中で
どうも、戦争が好きな上司がいたら?
そして、その男が内部で悪ふざけをしていたら?
そんなことが
戦後、犠牲になった兵士の家族に
伝わるという物語。
そのため、戦争の時と
戦争のあと、と大きく二つに分かれます。

戦争の時は嫌な上司。そして死んでいった仲間。
助けてくれた恩人。

これらの人たちの戦後の話の導入として描かれる。

負傷した兵士は?これがキーポイントで、
その後,
肉親との出会いまでを
犯罪がらみで、しかし、少しファンタジーの要素をもって
描いていくところが
この映画の幅につながったと思いました。
仮面から主人公たち3人のダンス、パーティーと
目には楽しいシーンが多いですから。

初めのうちは
戦争映画だと思ったし
途中、戦争での人間関係が錯綜して
この男は?といろいろと映画の導入部を思い出す作業を強いられたのは
事実です。でも上記のように
この映画のファンタジーの部分を楽しむほうが
この映画は正当な楽しみ方だと思う。

そして進行において、一定時期に
戦争で死んだという事実と同じ結果になってしまうのだ。
ということは、映画では
生き残って何かをなしたんだと提示したんだと思う。それで未練なくなった時
死ぬ。
そこまでの道のりの
キーワードは「サイン」。さらには「穴」。文字通り、人間が落ち込む
魔が差す穴、肉体的に落ちてしまう穴。

人の個性は何らかのサインで表すことができると思う。そして
そのサインは当事者関連には必ず伝わる。
だからサインなんです。

その個性というか、サインを
知っている人に届けられたら、気が付くだろうか?

人間は
何らかの一面で人とのつながりがあるものです。だから
気が付く人はきっといる。
それを教えられた感じの
少しなごむまとめ方の映画でした。

あ、それと、仮面はサインにはならない。仮面があって外見を変えても
気が付くこと、それがサインです。しかし
仮面というよりも人の外観って、一種の社会的主張というか住む環境も示すものである。
また、映画では主人公たちはそれを楽しんでいる
感はあった。見た目を場面ごとに楽しんで変えていた。という
ことはそのことで先ほどのサイン(人を識別する)とは別に、いい加減な要素だが重要な人を判断する
一要素である他人の先入観を歪曲させることなんだ、ということを織り込んでいる。

最後に
新聞を持ってきてくれた女の子、あれは外からの救い手
を示しているのかな?持ってきた新聞ですべて変わったからねえ。
そのあとも最後まで一緒だったので彼女も救われたんでしょう。
そう考えると社会って人とのつながりがあるからこそ
人間関係が生まれる、という当たり前のことを教えてくれる。
人間っていいねえ、そして人とのつながりってよいものだ、と感じたのも事実。
人間が出会って、そこから映画的ないろいろなことが起こったから。
人生って楽しい。そして人間って素晴らしい。正直に生きていれば
きっと報われる。そう、穴からも引っぱってもらえますよと。