カルメン AT 新国立劇場

カルメン AT 新国立劇場
公式サイトはここ
http://www.nntt.jac.go.jp/opera/performance/151224_007957.html

ずばり「お勧め」です。このプロダクションではじめて
良かったといえるものになりました。
観ないと後悔するかもしれないと言い切ります。

何が良いかというと
カルメン役のマクシモワがすごく良い。カルメンの雰囲気ぷんぷんしておりました。
本当にカルメンは難しい。だから適役というのは本当に少ない。
しかし今回はどうやら当てはまりました。
次回もこのメッゾソプラノのままでよいと思う。

そのくらいに久しぶりにあてはまっていた。
カルメンはこれが重要でカルメン役がだめなら他が良くても
すべてダメ。

ドン・ホセ、エスカミーリョは並み。いいところもあるけど、
不安定。だから並み。ドン・ホセとミカエラのシーンなんて
砂川さんのほうがコントロールしていた。あれ誰だ、と思ってミカエラ役を見たら
砂川さんだったんですけどね。今回は
昨年来の「カルメン」合戦の一環で一応押さえておく、という程度で出かけたので
キャストまで見ておりませんでした。

あと、指揮者の出来が良すぎる。前回この指揮者を見たのは「椿姫」だったと思うがそこまでよいという印象がない。
しかし今回はかなりの出来の舞台に仕上げておりました。
舞台全体にわたる音の響き具合は物語性十分。大変満足しました。
さらにオーケストラの東京交響楽団
かなり意識しているのか、N響、日本フィルに負けてなるものかという意地を感じました。
この意地の演奏は素晴らしい。

ここまでで十分見るに値する舞台だといえる。
さらに
演出面で、再演演出の澤田さんという方の工夫が随所にあり、見せ場もすごくドラマティックになっておりました。

さらにバレエ団
寺井さん、丸尾さん、(ソリスト)、玉井さん(ファーストアーティスト)、関さん、広田さん

小柴君(ファーストアーティスト)八木さん(アーティスト)

彼らがすごくよかった。いわゆる派遣チームなので
これでよいのなら、今の新国立劇場バレエ団はまた進歩したな、と思ったものです。
バレエ団なんて一部の人間を見ただけで
全体のレベルはわかります。
これも
私の好印象の一つなんでしょう。

すべて込みでとても良い公演でした。

次の藤原歌劇団
これを超えるの難しいかもしれませんが
山田さんの指揮のもと素晴らしい舞台を期待します。
今のところ
N響の時のエスカミーリョ、今回のカルメン藤原歌劇団のドン・ホセの組み合わせがベストかもしれないと思う。