横浜バレエ・フェスティバル AT 県民ホール

横浜バレエ・フェスティバル AT 県民ホール
公式サイトはここ
http://yokohamaballetfes.com/

好評なのか、来年3回目が決定しておりました。
実際にすごく良いガラ公演でした。

まずは演目ごとに

◆【第1部】(フレッシャーズガラ)

 中島耀(シンフォニーバレエスタジオ)
 「眠れる森の美女」第1幕よりオーロラ姫のヴァリエーション

止まり方まではきれいですが、少し間が持たなかったかな。
オーロラのヴァリエーションって、こんな程度かと思うほどに短い。
しかし、選抜の2人とも手振りはきれいでした。


縄田花怜(梨木バレエスタジオ)
 「パキータ」よりエトワールのヴァリエーション

ここも、踊りが短い。「パキータ」というよりも練習曲のような感じですが
きれいに踊れていた。最後のフィナーレでは
なんとなく、2人の呼吸の違いが判って、すごく面白かったよ。
初めの「眠り」といい、表題からのバレエというよりも練習曲でしょう。
彼女もうまい。


■エスメラルダのヴァリエーション
 みこ・フォガティ

「エスメランダ」だなあ、とこの日初めて演目と踊りが一致した。「エスメラルダ」は全幕でなかなか公演がないだけに
まあ楽しめました。一応、まともな基準となる踊りだったと思う。

■「ラ・シルフィード」よりパ・ド・ドゥ
菅井円加ハンブルク・バレエ団)
 二山治雄(白鳥バレエ学園)

菅井さんは今までの印象と異なり、とても可憐できれいでしたよ。二山さんも
踊りが少し音符に対して忠実的な感じがしたがこれも若さでしょう。
この演目はこの日の収穫の一つ。

 


◆【第2部】 World Premium 1
 ■新作「Measuring the Heavens」 振付:高瀬譜希子
 高瀬譜希子
 演奏:佐藤健

これはわかりやすい振り付けでした。しかし、ヘブンというものはどこまでなのか微妙でした。
もしかしてないのか?
踊りとしてはダンサーを中心に太鼓が音を合わせていた。

■瀕死の白鳥
 倉永美沙(ボストン・バレエ団)

まさに「白鳥」という鳥ありきの踊り。「瀕死」は踊る人の数だけ
踊りがあって良いと思う。まあ、かといって誰でも踊って良いとお言うものではないと思うが。
今回は倉永さんの「瀕死」を見たと言う感じでした。

 


■新作「SOLO²」 振付:遠藤康
みこ・フォガティ
二山治雄(白鳥バレエ学園)

みこ・フォガティさんくらい踊りの細かいところよりも押しで全体を見せることができるようになると観客はわかりやすくなると思う。

■Lilly 振付:+81
柳本雅寛(コンテンポラリーダンサー・ +81主宰)
 青木尚哉(ダンサー・振付家)


今回は「マンボ」ですか。しかしダンサーの間の感じあい、いや、最初のころのダンサーが体で音を出すという行為もあり、
2人のダンサーがダンスを用いて会話していると言う感じでしょうか。
あとは二人の感情のやり取りも面白かった。


■「ライモンダ」第1幕より夢のパ・ド・ドゥ ヌレエフ版
 米山実加 (ボルドーオペラ座バレエ団)
 高岸直樹(元東京バレエ団

このバレエは曲が良いのに、もう少し良い場面はあるだろうと思う。
2人ともそこそこの、ライモンダ姫と ジャン王子。

◆【第3部】 World Premium 2
■新作「埋火 UZUMIBI」 振付:遠藤康
 米沢唯(新国立劇場バレエ団)

この演目に至っては
昨年、田北さんのロシアガラで近くのお客様が「新国立劇場バレエ団は別格」といった意味をその通り感じた。
米沢さん、すごくなってきたねえ。
すごくストイックな一面を見た思いがした。これではどんどん伸びる。
ブラヴォーですよ。音楽は、たしか「悪魔のトリル」だったと思う。うる覚えですみません。
この曲はアイダヘンデルの演奏が良いのだが、テープの演奏はダサかった。曲が違ったらごめん。

 

 遠藤康行(元フランス国立マルセイユ・バレエ団 ソリスト・ 振付家)
■ヴァスラフよりソロ 振付: ジョン・ノイマイヤー
菅井円加ハンブルク・バレエ団)

前の演目で興奮冷めやらぬまま、それに負けないすごい踊りでした。
この辺で、このガラ公演は成功したと思った。


■「エスメラルダ」よりダイアナとアクティオンのグラン・パ・ド・ドゥ
近藤亜香(オーストラリア・バレエ団)
チェンウ・グオ(オーストラリア・バレエ団)

前の2つのどりがすごいのに、
このオーストラリア・バレエ団の二人はすべてを持って行った。
昔のロシアガラでのワシーリエフみたいに、チュンウ・グオはすごかった。
近藤さんも決めはちゃんとありました。


■ロメオとジュリエットより死のパ・ド・ドゥ 振付:アンジェラン・プレルジョカージュ
津川友利江(バレエ・プレルジョカージュ)
バティスト・コワシュー(バレエ・プレルジョカージュ)

全幕、観たいね。この踊りも前の4つに負けていない。
ロメジュリはもっといろいろな人が振付をしてもいい演目だと思う。そのくらい解釈の余地があると思うけどね。
しかしマリインスキーがプロコフィエフに指定して曲を作らせたから制限はあるけどね。

■「くるみ割り人形」第2幕より金平糖の精と王子のグラン・パ・ド・ドゥ
倉永美沙(ボストン・バレエ団)
 清水健太(ロサンゼルス・バレエ団)

ここでの倉永さんの踊りは完ぺきでしょう。最後に感動さえした。この倉永さんって何者なんだろうか?

そして、フィナーレ。
ラトマンスキーに見せてあげたいくらいに楽しかった。全員が踊った演目で次々に出てくる感じで
すごく楽しかった。

しかし、ラトマンスキーの名誉のために言っておくと
「オールスターガラ」はボリショイとマリインスキーのトップのカリスマが来ている特別な公演で
全く、このガラとは次元が違うものであるということです。
普通のバレエ団ではないんです。ボリショイとマリインスキーなんです。

本日も、この国の振付師や音楽家の音楽が使われた、そんな国のトップなんです。ここを勘違いしてはいけない。
プライドの次元が違う。そして、もう来ないかもしれないという危惧も感じられる中での来日。

本日はこれからもどんどん見ることができる人たち、どちらが良いのかはあなた次第。
ということで
感想とします。
次回からはオケを入れた方が良いと思う


しかし、本日は
早朝から、忙しかったなあ、
出張の途中、映画の撮影があったけど、何の映画だろうか?興味あるなあ。俳優も歩いていたし。
とにかく、8月の最重要な日が無事終わりました。感謝。
ガラ公演もすごく良かった、言うことなし。