マリインスキーバレエ「愛の伝説」 AT 東京文化会館

マリインスキーバレエ「愛の伝説」 AT 東京文化会館
公式サイトはここ
http://www.japanarts.co.jp/mb2015/legend.html
キャストはここ
http://www.japanarts.co.jp/blog/blog.php?id=1663

一応押さえておくといった言葉を撤回いたします。
素晴らしい。なんという美しさだ。ダイナミックな中にも
姉と妹の葛藤、心の中での戦いみたいなものがうまく表現されていて
舞台に引き込まれました。

物語を各3幕で個別に追ってはいないのですが
簡単に言うと
散文の物語というべきものでしょう。
ですから散文詩が分かればすべてわかるといったもの。
それを3幕に分ける必要があるのか?と思うのですが
心の機微があり
それを広げた感じの展開でした。
まあ振り付けのグリゴローヴィッチの若いときの振り付けらしいですが
すごくうまい。
そういえば
開始前に
解説をしたんのは舞台監督のファテーエフでした。そこであらすじを説明してくれていた。
その時にこの演目のできる過程を話してくれていたんです。

そこでも言われていた通り、
音楽の展開に振付がうまくついていて
ものすごい動きを表現している、といった内容でしたが
その通り。
音楽自体も
モチーフごとに展開していたので
わかりやすかった。
指揮者もうまかったのかもしれません。
そして、音楽にぴったりと振り付けられた踊り。これは見事としか言えなかった。
そのトータルな表現において
マリインスキーの現在はずばり、表現されたといって過言ではないと思います。
そのくらいに
ダイナミックかつ、バレエ団のすべてといっても過言ではなかったと思う。
これを2日続けて踊り、前日は「ジュエルズ」、そのあとは「ロミオとジュリエット」というのは頭が下がります。
ダンサーについてはみんな少しふらつくのですが
それは振り付けなんでしょうかねえ?それを除いて
は主役以外はかなり決まっていたと思います。
ロパはなんというか
「心の信じあい」みたいな言葉が聞こえてくるような踊りをしていたという印象です。
エルマコフもいい感じでしたが最後疲れたかな。
シャプランはブレまくり。
まあトータルでよかったので、今回の公演はこれからという感じではないでしょうか。
最後に
シリンとフェルハドの愛の物語のはずですがバヌーの存在がすごく大きくバヌーの物語のように感じられたことは事実です。
ダンサーの格でしょう。
しかしシリンの王宮のような「愛のシーン」とマヌーの王宮のような「妄想の愛の物語」
はた目には、同じレベルに感じたのは私だけではないでしょう。