横浜バレエフェスティバル AT 県民ホール

横浜バレエフェスティバル AT 県民ホール
公式サイトはここ
http://yokohamaballetfes.com/outline/
そして、見事なまでに「熊川ガラ」と出演者被っていない。
http://www.bunkamura.co.jp/orchard/lineup/15_gala.html
「熊川ガラ」も見たかったんですけどね。日程が無理でした。
演目紹介サイトはここ
http://yokohamaballetfes.com/%e4%bd%9c%e5%93%81%e7%b4%b9%e4%bb%8b/
まあ、会場は盛り上がっておりました。

<第1部>フレッシャーズガラ
佐藤健作による和太鼓演奏とオープニング」
フィナーレも移動で、即興演奏してくれたんですが
迫力がありました。
フィナーレの方、和太鼓のリズムとダンサーの登場のタイミング難しそうでしたけど。


「眠りの森の美女第3幕よりオーロラ姫のヴァリエーション」
川本真寧
すごく丁寧に踊っていて、立ち姿もしっかりと
きれいでした。この第1部は、本当に若い子たちでしたが、みんな良かったです。

コッペリア第3幕よりフランツのヴァリエーション」
五十嵐脩

彼の踊りで若い子は男もしっかりと飛んでいるなあ、と思いました。

「タリスマンよりニリチのヴァリエーション」
永久メイ

 

コッペリア第3幕よりスワニルダのヴァリエーション(ABTバリシニコフ版)」
 相原舞

休憩の時、4人目は誰だろう?とプログラムを見ました。
そのくらい、観ていて彼女良いと思いました。
しかし、すでにABTなんですねえ。当然か。

「サタネラよりパ・ド・ドゥ」
畑戸利江子
 二山治雄

私個人的には、この二人は新鮮でした。最後にフィナーレでも
彼のジャンプは迫力があった。
そんな感じですけど、
これらの人たち、身長が伸びて体重が増えていく過程で
バランスを維持してもらいたいですね。期待感半端ないです。

<第2部>ワールドプレミアム1
「horizontal wpisode」オセロより(振付:平山素子)
 平山素子
 久保紘一
 宮河愛一郎

イアーゴが出てくるのか?
地平の向こうの2人はデズデモーナとオセロなのか?
いや
キャシオ―とデズデモーナなのか?
最後にオセロが後悔をするのですが、どのダンサーがどの役をやったのか覚えていないので
少しあいまいになってしまった。
地平の向こう側とは
劇的空間を、天幕で制限してその地域外という空間での男女のやり取りの影絵です。
これって私の勝手な妄想ですけどね。

 


「アルトロ・カントⅠ」よりパ・ド・ドゥ(振付:ジャン=クリストフ・マイヨー)
 小池ミモザ
加藤三希央

やはり私はマイヨ―はタイプだな。彼の振り付けは好きですね。今回はミモザさん
かなり良い踊りを2回踊ってくれました。
曲はモンティヴェルディと、プログラムをみて気が付きました。今回は、踊っている内容、すべて後追いです。
男女の関係の変化、その手繰り合いの妙をうまく踊りで表現していたと思います。
どっちが上手なんでしょうかねえ?えーー女の方か?という感じでした。


「ソワレ・ド・バレエ」(振付:深川秀夫)
 米沢唯
 奥村康祐

本当に地味な中にも、細かいステップが入っていたりして難しい踊りだなあ、と思ってみておりましたが
米沢さん難なくこなしていました。この演目では奥村さんもよかった。
どうも男性陣のダイナミズムを感じなかった人が多かったので。


「excuse us」(振付:JAPON dance project )
 青木尚哉
 児玉北斗
 柳本雅寛

これ、秀逸でした。この発想は素晴らしい。ガラ形式が盛り上がる。
ブルーハーツから美空ひばりまで、音楽は完璧です。
それにバックステージ形式で
それまで出てくれたダンサーたちが、どこまでつめたかわからないですが
ほぼ、アドリブに近い感じで登場してくれました。
舞台もスタジオの風景。
頑張れ―、中年ダンサー。俺たちは頑張る。いつまでも踊るよーーー。と
青木さんの叫びが第2部の最後です。

私が思うに「JAPON dance project」の関係者の踊りはすべてよかった。彼らは要注目ですよね。
みんな知ってますよね?


<第3部>ワールドプレミアム2
 「半獣」牧神の午後よりパ・ド・ドゥ(振付:遠藤康行)
 小池ミモザ
遠藤康

「牧神の午後」が流れてきたけど、確か違うようなあ、と思ってみていたのですが、
下半身担当(ミモザさん?)上半身担当(遠藤さん)という感じで
二人で一つの人格になるみたいですね。しかし別れるところにこの踊りの妙味がある。
愛の世界、それもぐちゃぐちゃぽい踊りですが、私は好みです。


ジゼル第2幕よりパ・ド・ドゥ
高田茜
 高岸直樹

今書いていて、男性ダンサー高岸さんなんですねえ。気が付かなかった。
それじゃ、やばい。ジゼルはいい感じでしたが
アルブレヒトはいまいちだなあ、と思ってみていて
やはり日本人ダンサーの弱点は高さだよなあ、と思っていたのですが
ズバリその指摘が当てはまります。
高田さんは得意の演目ではないかな?かなり出来上がっておりました。


眠りの森の美女よりパ・ド・ドゥ(振付:マッツ・エック)
 湯浅永麻
Bastian Zorzetto

これも「眠り」なんですねえ。ずいぶんと違うものだ。
マッチ売りの少女のような、貧乏だけど愛の物語だと思いました。
小粋な小品。

「海賊」第2幕よりメドーラ、アリ、コンラッドのパ・ド・トロワ
小野絢子
 八幡顕光
 加藤三希央

海賊は新国立劇場でオール日本人キャストでやってはいけないな。
八幡さんでさえ、すべてにこじんまりしている。
この演目独自のダイナミズムがない。
小野さんはそこそこ。前半ミスしてましたね。珍しいと思ったよ。
しかしです、コンラッドのダンサーはいい感じでした。
見た目、老けた感じでしたので
だれかな?と思ってプログラムを見たら
加藤君(ローザンヌ6位らしい)。さすが、と思いました。
二山君とともに次の世代で伸びてくるでしょうねえ。

しかし会場はすごく盛り上がっていた。
いや、
このフェス全体で
何か異様な盛り上がり。
私はそんなかなあ、と思った方。
まあ人それぞれ、楽しめた方が勝ち。

フィナーレ
和太鼓とともに出演順に
すべてのダンサーが出てきて踊った演目を少し紹介という感じで
すごくきれいなフィナーレでした。
そして最後に中央にまとまって
バレエの神様が横浜に降り立った瞬間が完成しました。
まことにきれいな
全体を通しての演出でした。

個別にきつく書いた人もいるけど
リラックスできるガラでしたよ。
個人的に「ブルーハーツ」が流れてきたあの瞬間がたまらなかった。

以上
関係者の皆様ご苦労様でした。

次回は生のオーケストラが必要だと思います。はい。