運命の力 AT 新国立劇場

運命の力  AT 新国立劇場
公式サイトはここ
http://www.nntt.jac.go.jp/opera/performance/150402_003711.html
まず言うべきことは
この指揮者今後注目ではないかな?ということです。
ヴェルディのダイナミズム、そのままうまく出ていて
それでアリアのところの歌心もあり、すごく心地よかった。

次に
再演演出の女の子、
この人も特出するべきかと思う。まあ初演を見ていないので
何とも言えないですが、すごく芝居ごころある動き取り入れた感じがしました。
まあ普通のオペラであまり見られない、芝居独特の動きがあって
それがすごくポップな感じを与えてました。
この演出しているシーンは新国立劇場のブログの中にありましたね。
ナイスな仕事です。

さてと
歌手について。
こんなに
揃っていると思いませんでした。驚いた。
運命の力って、意外と難しいと思うのですが
意外とみんな揃っていた印象です。
あと、松浦さん、小林さん、秋本さんと出るとろこが限られた人たちの日本人キャストの声も
すごく良かった。
一番の収穫は
アルヴァーロのトドロヴィッチかな。レオノーラのタマーもよかったです。しかし見た感じ、庶民的なおばさんに見えてしまうのは
もう少し衣装でカバーできなかったかな、と思ったのです。

あとは酒場でのシーンが絶妙でしたが
その中でのプレツィオジッラのケモクリーゼ、キャラ最高です。彼女のおかげで
芝居の要素も増えたかな。酒場でのシーンや
戦場での勝利のシーンなんかの庶民が出てくるところ、たまらない芝居的な感じがあって稀有な
オペラ体験でした。これって言葉変えると
ミュージカルっぽいということなんです。
オペラ、オペレッタの進化形にミュージカルがありますから。
この辺は新国立劇場合唱団に頭が下がります。芝居の要素も完全にこなしている

唯一感じた欠点は
営業かな。客の入りがあの出来栄えからすると悪すぎる。
最後に
運命の力」ってオペラは、出来の良いオペラですね。ヴェルディの中でも
好きだなあ。
数年前「オテロ」もその出来栄えの割に客の入りが悪かった。
ヴェルディは一定の演目に集中する傾向がありますね。仕方ないか。