キエフバレエ・クリスマススペシャル AT オペラシティ

キエフバレエ・クリスマススペシャル AT オペラシティ
公式サイトはここ
http://www.koransha.com/orch_chamber/Xmas_specla_ballet2014/
2部構成で
前半が「眠り」
後半が「白鳥」と」「くるみ」
流れは正しいと思います。
「眠り」は結婚式のシーンの抜粋。ですから
キャラクテールの踊りなので楽しめます。
「白鳥」は2幕のアダージョから4羽の白鳥たちの踊り。
続けて
「くるみ」はキャラクターダンス。
ですから
「眠り」と「くるみ」で楽しい踊りではじめと最後を押えて
楽しく始まり、楽しく終わるという構成です。
まあ、なんといっても「クリスマス・イブ」なので
最後「くるみ」は妥当でしょう。
しかし「白鳥」は今まで感じなかったのですが、こうして羅列的に見ると(聞くと)
すごく、ほかの2つと違うものだと、あらためて認識しました。
「白鳥」は異質なものだ、だから魅力があるという感じが特にしました。
まあ、「白鳥」もキャラクターダンス抜粋ならイメージが違うんでしょうけどねえ。
これに気が付かせてくれただけでも
このイベント公演の成果はあったと思います。ただ、前半の「眠り」はもともと長いので
まとめても(よくある
ことなので)なにも感じませんでしたが、後半になると少し全体の話が見えなかったと思います。
改めて、チャイコフスキーのバレエの完成度を感じさせてくれました。やはり部分抽出では面白くない。
個々が完成されているのです。しかし観客はかなり熱狂的でした。いいとこどりにはまった感じです。
私は「白鳥」で少し白けてしまった。続けて「くるみ」ですが
なんでキャラクターダンスが始まるのか?その話の流れ、重要だと思うんです。
しかしそれがない。話わかるかな?とか考えました。
しかし有名な曲に合わせて狭い(簡略的な振り付けと抑えた踊り)ながらもバレエが見れるということは
すごく新鮮だったみたいです。

メインのオーケストラの演奏は
うねりのある音と、チェロの迫力、金管のつき抜け感
そして、団員に刷り込まれていると思われる「チャイコフスキー魂」
これらから、とても良い演奏だったと思います。旧ソビエト(この日はウクライナ)の音楽家の中には
バレエ音楽はこうあるべきだというDNAがあるのではないかと思うくらいです。
先日「シンデレラ」で
新国立劇場での東京フィルの演奏を批判しましたが
まさに、この「チャイコフスキー魂」の違いではないでしょうか?
すごく感じましたね。
最後に、この日は、どさ周りみたいな踊りの空間で
ダンサーはかわいそうでした。
彼ら、足大丈夫なのか?
ちゃんと足の保護ができる敷物をしいていたのか心配です。
しかし
狭いスペースで
チャイコフスキーのバレエの
エッセンスを踊ってくれました。
初心者には入門に良かったのではないでしょうか?
実際、隣のご夫婦、特に奥様の方が
バレエに一気に傾注したみたいです。

まあ、オーケストラがメインなので
指揮者がダンサーの奥にいるので、振り返りながら踊りを確認しながら
指揮をしていたのは愛嬌です。
まあ、こんな楽しいコンサートでバレエに興味持ってくれるとうれしいです。