新国立劇場バレエ初日 「シンデレラ」 AT 新国立劇場

新国立劇場バレエ初日 「シンデレラ」 AT 新国立劇場
公式サイトはここ
http://www.nntt.jac.go.jp/ballet/cinderella/
最高での出来栄えでした。
日本のバレエ団のかなり最高レベルを今実現しているバレエ団
だと思います。
日本にバレエが根付いて数十年、確実に
トップレベルでしょう。
何が良いって、小野さん「シンデレラ」役、はまり役ですね。そのくらい感情移入できた。
私は別に小野さんのファンでもないですよ。
しかし今回は彼女と
山本さんでしょう。
山本さんのお姉さん役、はまりすぎて驚きました。
あの二人(山本さんと野崎さん)が舞台上で見せたウィットがあるならば
もう、世界水準でしょう。このコミカルな部分だけがいままで足りなかった。
それがビントレー監督のころからみんなほぐれてきた感じがします。
良い例となるシーンがあります。
第3幕でこのお姉さんたちとシンデレラがいるシーンが当然ありますが
舞台上、この3人になったときすごく奇跡が起きた気がしました。そのくらい良かった。
あと何が良かったかというと
四季の精たち(春の丸尾さん、夏の堀口さん、この辺が良かった、
秋の奥田さん、冬の寺田さんも)がよく、舞台上、第2陣のごとく支えてくれているのです。
その後ろに(という言い方もおかしいですが)コールド、これがすごく良い。
まあちょっと滑ったりしましたけど、そんなこと関係ない、そのくらいバランスが取れている。
全体で見ていてすごく良いと思いました。
道化の八幡さんは、まあ期待通り。
一番心配なのは
本島さん。そのオーラの美しさも年を取ったのか、
なくなってきている気がしてならない。本島さんのファンでもないので
最後にいつ見たか記憶になく、「眠り」も本島さんは見ていないので
久しぶりだと思うのですが、
なにか、存在自体に「美しさ」がない。また踊りも凡庸なものになっている気がしてならない。
この点がすごく気になりました。
しかし一目見て、本島さんと気が付くというオーラは出ております。
これは一番大事なことかもしれない。その点は彼女は天性のものを持っていると思いますね。
あと福岡さんの王子も
まあ期待通りというか別に特記事項なし、という感じです。
音楽は、
トランペットのミスは許せないと思いますけど
そこそこ無難にまとめたという感じです。
しかしプロコフィエフの名曲を十分堪能できたかというと
そこまでではないかな、という感じがします。
まさに
ロメオとジュリエットと言い
このシンデレラと言い、彼の曲はなんてよい曲なんでしょう。本当に素晴らしい曲だと思います。
ちょうど、12時になるときの音の強さはよかったですね。
最後に
堀口さんと一緒に踊っていたと思う男性ダンサー、良いですねえ。彼伸びるね、
堀口さんの顔を理解していないので違うかもしれませんが(踊る順番で認識しております)
まあ、その辺はご容赦を。
携帯の音とか
子供の声は仕方なし。そこいらじゅうでスマホで写真撮っております。
記念に来ている感じですね。これも仕方なし。
今は
私もあきらめて自分が楽しめる方向に転換しております。人を注意しない。
これも仕方なし。
最後に
プロコフィエフ、この音楽
戦時中に作っているんですよ。全く微塵も感じさせない出来栄え。

12時というタイムリミットになにか、彼の意思を反映させる音楽になっているのはそのせいかも。