死の都 AT 新国立劇場

死の都 AT 新国立劇場
今回再び観て
今回の公演の成功(少なくても久しぶりにほぼ完売が続いた公演ですから)
は演出が、このオペラの音楽と一体化していて
演出も、さも、作曲家が行ったかのような出来具合だったからではないかと
思いました。
あとは作品そのものが
なんというか、ちょっと難しめではあるけれど、
娯楽的な性格があるからではないでしょうか?
娯楽的というのは
場面に応じて、さもありなんという、観客の期待にこたえるような音楽がつけら
れており、
かつ、作曲家が影響を受けた感じがする
イタリアオペラ(プッチーニだと思う)、ドイツオペラ(ワーグナーだと思う)
へのオマージュ的な音楽でもあるのが、
なんとなく観客の心をくすぐるのではないかと思った次第です。
私は全くチェックをしていなかったのですが
会場で話した方から
びわ湖オペラでも同じ演目を同じ時期にやっていたらしいのですが(指揮者は沼
尻さんということでした)そちらの方が演奏が良かったとのこと、でした。
よくもまあ、このマイナー演目が同じ時期に重なるものだと思いましたし、それ
を両方とも見て比較するという人が少なからず、いるというのも驚きました。
かなりよかったみたいです。
私は、ここの東京交響楽団の演奏、キズリンクの指揮で充分でしたが、、、、。
うーーーん。難しい。
話を戻すと
このオペラは少し芝居仕立ての感じがするというのも
成功した理由ではないかと思うのです。
途中の、劇中劇のインパクトはとてもあったし
そこで主人公が変わるきっかけがあったりして、話に幅が出ていますし、
元の話も主人公の心の中での心理学的なモチーフがあるので
今の時代にすごくマッチしている感じがしたというのも
今回の成功の理由かも知れません。
また少年合唱団のかわいい声がオペラで聞こえるというのも
意外と変化球で受けが良いですよね。
そんなこんなで、いまどきの劇には欠かせない要素がいくつもあって
成功したのではないでしょうか。
今回はさめて見ておりましたが
さすがに盛り上げ方はうまいと思いましたから、、、。演出がうまかったです。
そこがすべてかもしれない。演出が音楽を知っていたというべきか。