フローズンビーチ AT KAAT

フローズンビーチ   AT KAAT
 公式サイトはここ
http://www.frozenbeach.info/
http://www.kaat.jp/detail?id=32332#.UtzGkBeCjIU
 まあ、驚いたことは
かなり世代的に近い女優達が
近くで観てもかなりきれいだったことです。
この表現は失礼かもしれませんが、まああまりビジュアルは
初めは期待しておりませんでした。
しかし、美しかった。誰と言わず、みんなきれいでした。
やはり役者なんだなあ、と思ったものです。
そして、途中から、女優達が気持ちが乗ってきたことを感じ取ることが出来まし
た。
ということは女優たちの心の中の距離感が近いということなんでしょう。さらに
は演出が「切れ切れ」の感じで突き刺さるような雰囲気が全編を覆っている印象
を受けました。
この戯曲の初演は2004年くらいだったのでしょうか?
とにかく、2004年くらいにかけての18年かそこいらの長い間における、
女たちの心の機微をそれなりに
描いているという感じでしょうか。
何かが、若い時には心の中にわだかまりになり、それゆえに友人といえど
内面的には、怖いことを考えていたりするのかもしれない、そんな可能性と
時がそんなことを解決してくれるという感じのことを頭に浮かべて、舞台を見て
おりました。すべて人の死が関係するので、死んでいくものとの関係において残っ
た女性のスタンスは変わるということも関係しているような気がします。
芝居自体は3部構成で
確か(記憶ですみません)8年ごとの4人の(5人?)の生きている存在証明的な再
開が連ねられております。この8年くらいは
お互いの人生の次のフェーズに入るのにちょうどよいのかなあ、だから再会いも
新鮮なのか?とかいろいろと考えてしまいました。しかし、この時の進行ととも
に(2部、3部と)
だんだん、女優たちがこの舞台にはまっていくさまが手に取るようにわかって
舞台のだいご味が味わえました。
「カニバビロン」は普遍的に人間を見つめてましたね。それくらいに人間は不安
定、だから楽しいのさ、それが生きるってことさ、っていう感じの最後の4人の
海遊びでした。終わりよければすべてよし。