フィガロの結婚 AT 新国立劇場

フィガロの結婚 AT 新国立劇場
公式サイトはここ
http://www.nntt.jac.go.jp/opera/performance/131020_001601.html
この演出でみるのも
何回目でしょう?笑い
フィガロに関しては前回はウィーンスターツオパ―、個人的には名演だったと思
います。
この公演では
プロフィールの写真のケルビーノのべルキナきれいですね。実際もきれいでした。
というか、今回の公演、
このオペラのキャラクターを的確につかんだ
キャスティングで各自のロールをしっかりとこなしていて
すごくわかりやすかったです。
この演出に関してはいつも賛否両論があるんですが
なんというか登場人物の感情の機微に応じて変化する有機的な物体群なんではな
いでしょうかねえ。
というよりも、しっかりと歌唱と音楽が鳴っていれば
この舞台でも「フィガロ」はできるという、出演者とオーケストラの実力をみる
ものとも言えそうですが、今回はそれに十分応えていたと思います。
まず、序曲から
なにか、本日の公演は良さそうな予感がしました。同じように感じた方なのか、
しょっぱなから「ブラヴォー」とかかっていたときには会場も苦笑しておりまし
たが。。。。
実際に音楽は良かったですね。音楽に声が乗っておりましたから。
またチェンバロがきれいに入っていたなあ。思わず演奏者をみてしまった。
さてと
各キャラクター
フィガロはかなり存在感があり、かなりの美男子で見栄えがしました。こんなフィ
ガロの結婚なのか、と思うとワクワクします。
対するスザンナ、九嶋さんブラヴォー。実際はわかりませんし遠くから見た感じ
ではとてもキュート。この舞台のチャーミングなところをすべて持って行った感
があります。まわりの、絡むほとんどの人が外国人キャストの中、いい感じでた
おやかさとお茶目な感じが出ていたと思います。
日本人キャストに至ってはバルトロの松位さん、マルチェリーナの竹本さん彼ら
の安定感は予想どおりでした。
あと、合唱隊の誰か、いい感じの声で盛り上げていたなあ。
そして伯爵、十分すぎるほど役柄通りで、観ていても聞いていても安心感があり
伯爵夫人に至っては、なんというか「セルヴィアの理髪師」のころを思い出す感
傷的な歌すべて決まっておりました。これに関してはパーフェクトに近いのでは
ないでしょうか。
最後にケルビーノ。声は少し個性的でしたが
見た目が両性具有的な存在で、この舞台にとてもとても良い変化を与えてくれて
おります。なんというかこの舞台の層が厚くなるというか、奥行きが深くなると
いう感じです。
こんな感じで良いことばかり書きましたが
良い舞台だと思いますし
このホモキの演出の完成系が
前回から今回で終了したと思います。前回もきれいどころが集まってましたから
ね。今回はさらにキャスティングは良いです。個人の個所も良いし、音も良い。
次回は新しい演出の「フィガロ」が始まりそうな予感です