藤原歌劇団 ラ・トラヴィアータ AT 新国立劇場

藤原歌劇団 ラ・トラヴィアータ AT 新国立劇場
公式サイトはここ
http://www.jof.or.jp/
同じキャストで2回目になると色々と比較や
新しく気づいた点が出てきます。
たとえば、
ジェルモンの堀内さん、すごく良かった、これは初日では感じなかったことです。
代わりにと言ってはなんですが
アルフレッドの方が少し元気がなかったように思えます。
しかし
ストーリーからして元気のない方が妥当なシーンもあるので何とも言えないと思
います。
というのは
ヴィオレッッタが、完璧に感情の表現、声のコントロールができているので
やはり、演技もしっかりと思った節もあるのです。
オペラというのは演技も重要なんだ、と思わせてくれたのは
デヴィーアさんです。通常ですとこの役をもうやらなくなる年齢だと思いますし
この役はオペラ歌手の中でも華のある人にしかできない役だと思うのです。
それで彼女はというと、ご自身はどう思っているのかわかりませんが
やはり女性としてピークは過ぎたと思っているのではないでしょうか。しかし、
それがヴィオレッタに合っている、なんてことは言いませんが
この役を精査して、歌と演技で完全にコントロールしている姿は観ていて感動を
呼びます。
また、音楽もきれいに音がついていた。
実際に、現在もスカラ座が来ていたりすると
日本のオケと現地のオケって何が違うのか?と思うのですが
それは慣れしたんだ経験の差、環境の差としか言えないと思います。というのは
オペラのスコアはそれほど難しいものではないからです。テクニックではない何
かで差がつくのだと思うのです。しかし、
園田さん率いる東京フィルの演奏は十分に満足のできる水準でした。また単楽器
の音の響かせ方はアンサンブルの中ですごくきれいに聞こえました。それが舞台
上の演技、歌とマッチするのです。
合唱団の群集性の配置の美しさ、バレエの入り方、
すべて夢の世界のような感じでした。やはり、この「夢」を感じさせない公演は
良くないですよ。ということで
夢を見させてくれた昨日の公演はとても良いと思います。すごく気分が楽な3時
間余りでした。
アンケートにも書いたのですが
先生がソプラノをやっていると、他の役は
ついていかなければならないので真剣になります。だから、すべてうまく行くの
か?という感じ。この感じは本当は良くないのかもしれませんが
公演自体はすごく緊張感あるしまったものになります。それがよければ
良しなんでしょう。
次、このオペラを観るのは誰の時なのでしょうかねえ。あまり思いつきません。