ラ・バヤデール at 文京シビックホール

ラ・バヤデール at 文京シビックホール
公式サイトはここ
http://japanarts.co.jp/mariinsky_ballet2012/bayadere.htm
まあ、マリインスキーのバレエのレベルがここまで下がったかというのをまざま
ざとみました。
確かに、来日前もいろいろと騒動がありましたが
ちょっとひどいというのが実感です。
それを支えようと頑張っていたのが
コルスンツェフ、コンダウ―ロワ、あと
出来はあまり良くなかったですがロパートキナです。
あと、オケの金管も頑張っておりました。
私自身は弦との音のバランスは悪いと思いますけど。

その辺だけを観て
マリインスキー、すごいと、言う気には私はとてもなれません。
ワガノワのレベルが下がったのではないか?とさえ思わせる
若手の不安定さには、逆に恐怖心さえ感じました。
トータルで見ると
まあ、それなりに魅せてくれるのですが
マリインスキーのバレエという前提で観ると
上記のような表現を私は使ってしまいます。
その昔、アジアで
日本だけしか来なかったころ、
日本の各地で公演していたときの方がバレエ団の団員は
精神的に楽だったのではないでしょうか?
いまは日本は、アジアでの地位も相対的に落ちて
アジアツアーの一環で来日という形になっております。
台湾や韓国での評判は悪くないそうですが
その疲れがもろに感じられた初日です。
ですから以前の日本ツアーの初日と違って
アジア各地を回って来日した、ツアーの一環の
日本での初日にすぎないということなんですね。
その疲れがすべて舞台を支配しておりました。
あれで感動した方は
本当のマリインスキーを知らない方々でしょう。
一番心配なのはロパートキナ
第3幕に、さすがと思わせる踊りもありましたが
逆にこれだけバランスの悪い彼女を観るのも初めて
と言う場面もありました。
ガンザッティのコンダウ―ロワと新旧交代の時期かなあ、と思わせる一日でした。
しかし、彼女は自分のプライドにかけて踊っておりましたね。
実は、私の席は最前列で
まず、登場した時の彼女の顔もよく見えたのですが
顔が揺れている、体調が万全ではない彼女をすでに冒頭から感じておりました。
しかしどうにかまとめておりましたが
第3幕、ベールの踊りのシーンはあそこまでとは思いませんでした。
表情と言えば
コルスンツェフも出てきてからずっと、体調が悪そうな表情でした。
しかし一生懸命に踊る気持ちが伝わってきて
それは熱いものを感じました。
コールドは最低の出来です。
まあ、日本にいる間に体調を万全にして
だんだん良い公演になってくれればと思います。
たぶん、今回、ロパートキナの最後の白鳥に近いものになるでしょうし
アンナ・アレー二ナは二度と彼女では観ることができないでしょう。でも私はた
ぶん行かない。バヤデルカでこの満足度のマリインスキーは尋常ではない。
最後に、若手は下手なだけでなく
昔みたいに「はっ」とする美人もいなくなりました。
はい、将来が心配です。
しかし、私はこの公演を
ベストアクトの一つに入れたい。
単にロパートキナのファンと言うだけです。
悲しいのは日本の地位がアジアの中ですごく落ちたということをまざまざと実感
したということです。
たしか感動したボリショイはロシアから直行で来ていたと思います。
今後チケットを買うときは
日程も見なければならないと思います。韓国で帰った人もいるし。この人に来日
してほしかったと思う人も少なくはないはず。日本もなめられたな、と。
さらには日本の子供たちいらない、ダンサーとして日本人は子供の時から顔が大
きいというのがわかってそれもショックでした。